島をめぐるドライブと、ガーリックシュリンプの思い出

By イング百合子

私が初めてハワイを訪れたころの思い出。真っ先に思い浮かぶのは、ケヴィンがオアフ島をドライブして、彼が育った島を案内してくれた日のことです。

ハワイで1日かけて島をぐるっとまわるドライブは、最高の観光のひとつ。ホノルルを出発してパリ・ハイウェイを越え、心地よい風が吹くカイルアやカネオヘを通り抜け、やがてノースショアの海沿いの道へと続いていきます。

その道中の景色は、まさに息をのむ美しさ。片側には、どこまでも続く青い海と広い空、そして風に揺れるヤシの木々。もう一方には、コオラウ山脈の緑が広がり、しっとりとした風を運ぶ雲が山頂を覆っています。このあたりは“ウィンドワードサイド”と呼ばれ、雨の多いエリアならではの、みずみずしい空気が漂います。

さらに進んで、ラエエやポリネシアン・カルチャー・センターを過ぎると、カフク。ここは昔からエビの養殖が盛んなことで知られる町。そして、この地で今や伝説となった物語が始まりました。

1993年、ジョバンニズ(Giovanni’s) という小さなフードトラックが登場し、地元の人や観光客にガーリックシュリンプを提供し始めたのです。ここが、オアフ島ノースショアで最初のシュリンプトラックでした。養殖場のすぐそばにトラックを停め、大きくてプリプリのエビを濃厚なガーリックバターソースでたっぷりと絡めたプレートを提供したのです。

そのシンプルなのにクセになる味は、あっという間に人気を集めます。次々と新しいシュリンプトラックが現れて、今ではノースショア名物のひとつとして知られるようになりました。

ジョバンニズのプレートは、白いごはん2スクープ付き。ごはんにたっぷりソースをかけて食べるのが最高で、さらにレモンをぎゅっと絞れば爽やかさもプラスされます。指がおいしいソースで汚れちゃうけど、それすら気にならないほど夢中になるおいしさです。

私たちの家族にとっても、このガーリックシュリンプは長年の定番メニュー。家でもよく作りますし、パーティーでもたびたび登場するお気に入りの一品です。作るたびに、窓を開けて海風を感じながらノースショアをドライブしたあの日の思い出がふっとよみがえります。ガーリックと潮の香りに、太陽のまぶしさが混ざった、あの幸せなひとときです。

ハワイでガーリックシュリンプを味わったことがある方なら、このレシピを作るだけで、きっとあのおいしい記憶がすぐに蘇るはずです。